久しぶりに、映画を見てきました。
「ハーブ&ドロシー」というドキュメンタリー映画
です。
公式HPのSTORYを転載すると、
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<あらすじ>
郵便局員のハーブと、図書館司書のドロシー、
夫婦共通の楽しみは現代アートのコレクション。
選ぶ基準はふたつ。
①自分たちのお給料で買える値段であること。
②1LDKのアパートに収まるサイズであること。
慎ましい生活の中で約30年の歳月をかけコツコツと
買い集めた作品は、いつしか20世紀のアート史残す
作家の名作ばかりに!
そんなふたりに、アメリカ国立美術館から寄贈の
依頼がやってきて……。
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映画は、主人公のふたりに関係のある人々の
インタビューを通して進んでいきます。
インタビューの間にキワードが挿入されるので、物語
の構成を把握しやすかったです。
特筆すべき点は、ふたりがアートを趣味というか、
生きがいとしていること。
ハーブさんの方は夜間郵便局で働き、昼間は
大学で美術関係の講義をとって勉強するなど
非常に熱心です。
一方、ドロシーさんもハーブさんに影響されてから、
絵画の描き方を学んだという努力家な人です。
ふたりのアート収集方法は作家と直接取引するのが
主だったようです。他のアートディーラーからは反感も
あったようですが。
ふたりが他のアートディーラーと異なる点は、作家の
創作過程、段階的な変化を重視したところでしょうか。
売買目的であったなら、良い作品の1点買いですが、
ふたりはその作家の成長過程も鑑賞しているようです。
ただ、映画を見ると分かりますが、ふたりはアーティスト
よりの雰囲気があります。そのことが、アーティスト達の
ココロを掴んだのかもしれません。
ふたりに子供はいませんでしたが、ドロシーさんの
お給料で家賃を払い、ハーブさんのお給料は全て
アートの購入代に消えていったそうです(w
また、ふたりはアートの売買を肯定する一方、
自分たちは絶対にお金儲けでアート作品を売買
しませんでした。
終盤、アート作品が何台ものトレーラで運び出される
場面があり、思わず笑ってしまいました。
つつましやかな生活のなかに、生きがいをみつける。
みんなそうしようとしても、なかなかできないものだと
思いました。